第参回天下一カウボーイ大会
−かつてはマシンの中で起きていたことが、スケールアップして起こってくる。(遠藤諭)
古川 : ああ、それで、未来と言えば、ちょっと見てもらいたいものがあるんだけど…。これは大学の授業で使った資料なんだけど。
古川 : これ、中身はEOS 5D MarkUなんだけどさ、フォーカスリングとかマットボックスとかさ、映像を撮る人たちが慣れ親しんだ操作感になるようにパーツが追加されてる。それからこっちなんて、REDを2台並べてステレオカメラにしてる。
清水 : (笑)これすごいなあ。
古川 : ついこの間まで2000〜6000万もしていた4Kシネマ業務用カメラが、今は1/10の200万円で買えるんだよ。今度この上位・下位機種のSCARLETやEPICなんかも発売されるんだけど、こういうものがこの半年の間に日本にも200台入ってきていて、TVドラマの撮影なんかで使ってる。このカメラは3Kと5Kの映像が取れるって言うアナウンスがあってさ。スター・ウォーズ(デジタル版)は2Kで撮ってるからね。EOS 5D MarkUはデジタル1眼レフで4K近い映像が撮れるわけだよ。こういうものをすでにプロがデジタルシネマの撮影で使用しており、個人でもデジタルシネマ作品を作れるようになると、やっぱり時代が変わるよね。
清水 : たしかにそうですね。
古川 : そしてさらにそれが放送に乗るときには、こういう世界になってくるわけ。北京オリンピックの中継のときに使われたメディアサーバOmneon。これは凄いよ。ニューヨークと北京に、この150Tbのストレージを置いて、スタッフが静止画からムービーから文字情報から、全部ここに突っ込むわけ。この2台は常時ミラーリングされる。それで、この中身が放送に流れ、ネットワークに流れ、新聞に流れて行くわけだけど、そのためのプロファイルも全部データベースに入ってる。もう今までの、テープなりICカードなりをソースにして編集して、っていうやり方とは根本的に違う。
この構造を見てると、UNIXの世界でサーバをどう組んで、負荷をどう分散してっていう話と結構近いものを扱ってるなあ、と。
清水 : ああ、確かにこれは、放送機材と言うよりは完全にネットワークシステムですよね。
遠藤 : ああ、でもこれは、さっきの骨董通りの話とすごく関係してると思うんですよ。8ビットの時代は、メモリマップが頭の中にあって、「プログラマーズ・ハイ」っていうか、64Kバイトなら64Kバイトの空間で何ができるかみいな想像力の働かせ方をしていた。それで、その1バイト、1ビットが勝負だったものが、今みたいに違うスケールのものになったときに、またこれで何ができるかという想像力を働かせることのできる時代になった。僕は思うんだけど、ノートPCにせよ、音楽にせよ、ビデオにせよ、ロボットだって、人工知能ですら、83年にはマイコンで試みられていた。2003、4年くらいまでは、おおむねそのレゾリューションが上がるという進化をしてきたと言っていいと思うんです。それが、ここに来て主としてネットワークなんかの技術があるステージに到達して、また自由にイマジネーションを働かせることのできる新局面に入ったんではないかと。
ちょっとこれをみてもらいたいんだけど……、学研の『大人の科学マガジン』の6月30日に発売されるVol.24というやつの付録なんですが、たった40バイトしかプログラム領域がないコンピュータなんです。漢字にして俳句以上、短歌未満の情報量しか入らない。データ領域も8バイトしかない。それでも、なにはともあれプログラムが動くわけですよ。しかし、これで「たまごっち」みたいにピーピー言ったら黙らせるプログラムとか、ハノイの塔とか書くわけです。
古川 : ハノイの塔できた?
清水 : どうやってやるのかわかんないですね。
遠藤 : 書きましたけど、それはこんどまたゆっくりと(笑)。で、これを使ってると、メモリ空間を自由に使う感覚が蘇るんですよ。こういうシステム資源をどう使ってやろうという感覚って、必要なんじゃないかと思うわけです。今までのパソコン教育の中に、なんでこういうのがなかったのかなとも思える。さっきのカメラもそうなんだけど、パソコンもかつては何億円もしていたものが、ある日個人で手に入れられるようになった。そういうことが最初に米国で起こった日のことなんかも想像したくなったりするわけです。コンピュータが、ロジカルなものだけで動いちゃう、ある種の小宇宙だということも再認識できる。
それで、こういうことと、さっきのメディアサーバの話には重なるところがあると思うのですよ。かつてはマシンの中で起きていたことが、スケールアップして起こってくる。古川さんの顔を見ていると、その二つのワクワク感には、共通する部分があるんじゃないかなと思ったんだよね。今はそういうタイミングなんじゃないですかね。
遠藤 : あ、これの動画をUSのキヤノンの「CANON DIGITAL LEARNING CENTER」というサイトで見てすごい驚いた。「これはなんだ」って。
古川 : これ、中身はEOS 5D MarkUなんだけどさ、フォーカスリングとかマットボックスとかさ、映像を撮る人たちが慣れ親しんだ操作感になるようにパーツが追加されてる。それからこっちなんて、REDを2台並べてステレオカメラにしてる。
清水 : (笑)これすごいなあ。
古川 : ついこの間まで2000〜6000万もしていた4Kシネマ業務用カメラが、今は1/10の200万円で買えるんだよ。今度この上位・下位機種のSCARLETやEPICなんかも発売されるんだけど、こういうものがこの半年の間に日本にも200台入ってきていて、TVドラマの撮影なんかで使ってる。このカメラは3Kと5Kの映像が取れるって言うアナウンスがあってさ。スター・ウォーズ(デジタル版)は2Kで撮ってるからね。EOS 5D MarkUはデジタル1眼レフで4K近い映像が撮れるわけだよ。こういうものをすでにプロがデジタルシネマの撮影で使用しており、個人でもデジタルシネマ作品を作れるようになると、やっぱり時代が変わるよね。
清水 : たしかにそうですね。
古川 : そしてさらにそれが放送に乗るときには、こういう世界になってくるわけ。北京オリンピックの中継のときに使われたメディアサーバOmneon。これは凄いよ。ニューヨークと北京に、この150Tbのストレージを置いて、スタッフが静止画からムービーから文字情報から、全部ここに突っ込むわけ。この2台は常時ミラーリングされる。それで、この中身が放送に流れ、ネットワークに流れ、新聞に流れて行くわけだけど、そのためのプロファイルも全部データベースに入ってる。もう今までの、テープなりICカードなりをソースにして編集して、っていうやり方とは根本的に違う。
この構造を見てると、UNIXの世界でサーバをどう組んで、負荷をどう分散してっていう話と結構近いものを扱ってるなあ、と。
清水 : ああ、確かにこれは、放送機材と言うよりは完全にネットワークシステムですよね。
遠藤 : ああ、でもこれは、さっきの骨董通りの話とすごく関係してると思うんですよ。8ビットの時代は、メモリマップが頭の中にあって、「プログラマーズ・ハイ」っていうか、64Kバイトなら64Kバイトの空間で何ができるかみいな想像力の働かせ方をしていた。それで、その1バイト、1ビットが勝負だったものが、今みたいに違うスケールのものになったときに、またこれで何ができるかという想像力を働かせることのできる時代になった。僕は思うんだけど、ノートPCにせよ、音楽にせよ、ビデオにせよ、ロボットだって、人工知能ですら、83年にはマイコンで試みられていた。2003、4年くらいまでは、おおむねそのレゾリューションが上がるという進化をしてきたと言っていいと思うんです。それが、ここに来て主としてネットワークなんかの技術があるステージに到達して、また自由にイマジネーションを働かせることのできる新局面に入ったんではないかと。
ちょっとこれをみてもらいたいんだけど……、学研の『大人の科学マガジン』の6月30日に発売されるVol.24というやつの付録なんですが、たった40バイトしかプログラム領域がないコンピュータなんです。漢字にして俳句以上、短歌未満の情報量しか入らない。データ領域も8バイトしかない。それでも、なにはともあれプログラムが動くわけですよ。しかし、これで「たまごっち」みたいにピーピー言ったら黙らせるプログラムとか、ハノイの塔とか書くわけです。
古川 : ハノイの塔できた?
清水 : どうやってやるのかわかんないですね。
遠藤 : 書きましたけど、それはこんどまたゆっくりと(笑)。で、これを使ってると、メモリ空間を自由に使う感覚が蘇るんですよ。こういうシステム資源をどう使ってやろうという感覚って、必要なんじゃないかと思うわけです。今までのパソコン教育の中に、なんでこういうのがなかったのかなとも思える。さっきのカメラもそうなんだけど、パソコンもかつては何億円もしていたものが、ある日個人で手に入れられるようになった。そういうことが最初に米国で起こった日のことなんかも想像したくなったりするわけです。コンピュータが、ロジカルなものだけで動いちゃう、ある種の小宇宙だということも再認識できる。
それで、こういうことと、さっきのメディアサーバの話には重なるところがあると思うのですよ。かつてはマシンの中で起きていたことが、スケールアップして起こってくる。古川さんの顔を見ていると、その二つのワクワク感には、共通する部分があるんじゃないかなと思ったんだよね。今はそういうタイミングなんじゃないですかね。
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